MAKER:SEAT auto emocion
MODEL No.:VARE0112
SIRIAL No.:
DRIVER:J. Thompson
'05年、ETCC(ヨーロッパツーリングカー選手権)から世界選手権へとスケールアップしたWTCC(世界ツーリングカー選手権)。FIAの統括するフォーミュラカーレースの頂点である「F1」、ラリー競技の頂点である「WRC」に続いて、ツーリングカーレースの頂点として運営される事になったWTCCは、「サイド by サイド」、「テール to ノーズ」といったエキサイティングなレースを表現した言葉を地でいくレース展開で、観るものを虜にします。
そんなWTCCの特徴と言えば、ETCC時代から採用していた、年間2,500台以上生産された排気量2,000cc以下の量産車をベースとするスーパー2000(S2000)規定を踏襲している事、そして走行距離約50kmという超スプリントなレースを、1イベントに2レース実施するという事でしょう。2レース目には1レース目の結果を踏まえたリバースグリッド(1〜8位)を採用し、レースのエキサイティング化に一役買っています。短いレースディスタンスは、FIAらしくテレビ中継(とそれによる利権)を意識したものでしょうが、その為ドライバーはレース中に駆け引きや戦略を練る「暇」を与えられず、常に「全開走行」が強いられ、結果的にレースが盛り上がるという具合。最近ではサーキットに訪れる観客の数が減っているのが問題になっているようですが、レースディスタンスが短い事や、「バトルを追いかける」という事を考えれば、テレビ観戦の方が向いていますから、そこら辺は難しいのかも。
さて、前置きが長くなりましたが、そんなWTCCに参戦しているメーカーの中で、絶対に外せないメーカーと言えば、セアトでしょう。元々フィアット・グループの資本が入っていたものの、現在ではフォルクスワーゲン・グループ傘下のセアトは、社名(Sociedad Espanola Automoviles de Turismo:スペイン乗用自動車会社)から分かる通り、スペイン唯一の自動車メーカーです。'90年代後半にはコルドバでWRCに参戦していましたが、'00年にWRCを撤退した後はツーリングカーレースへとその活動の場を移し、WTCCへは初年度から参戦しています。当初はトレド・クプラによる参戦でしたが、'05年のオッシャースレーベンでのRd.6(11、12レース)から5ドアハッチバックのレオンをベースとしたマシンを投入してきました。
フォルクスワーゲン・ゴルフやアウディA3とコンポーネンツを共有するレオンをベースとし、バルセロナに拠点を置くセアト・スポーツで開発されたマシンは、フロント/マクファーソンストラット式、リア/ビームアクスル式の足廻りさえ決まれば、ツイスティーなコースではそのバランスの良さを垣間見せますが、背の高い5ドア車故、空力性能が低く、ストレートスピードが他車と較べて明らかに劣り、高速コーナーを苦手としていました。しかし、'06にFIAが救済措置としてフロント床下のフラットボトム化を認めた結果、空力性能が向上。レオンは格段に戦闘力を増しました。
'06年、そんな自信の表れか?、はたまた単なる物量作戦か?アルファロメオに籍を置いていたガブリエル・タルクィーニとジェームス・トンプソンを迎え、それまでの4台体制から、一気に6台のマシンを投入。BMWとアルファロメオの2強の間に割って入る大活躍で、マニュファクチャラーズ・タイトル2位を獲得。翌'07年シーズン途中からは、ガソリンエンジンの1.8倍もの強大なトルクを持つ、VWグループお家芸のTDI、ターボディーゼルエンジンを搭載。WTCC王者BMWに挑むのでした。
左のモデルはジェームス・トンプソンがドライブするセアト・レオンの11号車。「SEAT auto emocion」という、メーカー不明のセアトのディーラーもの。今やWTCCを語る上で忘れてはならないセアト・レオンですが、1/43ミニカーは一般に発売されていませんでした。唯一売られていたのが今回の「ディーラーもの」だと思うんですが、セアトの自動車自体、日本では販売チャンネルを持っていませんので、国内で手に入れるのは望み薄。ミニカーメーカーが自社ブランドで販売する以外、国内でミニカーを手に入れる事はできないという状況だったのですが、痺れを切らして、海外通販を利用して手に入れてしまいました。どこのモデルなのかが気になっていたのですが、紙箱、台座には全く表記がなく、モデルのシャシー裏にも「made in china」の表記以外ありません。なんとなくイクソ製のような気がしないでもないのですが、全く根拠がありません(笑)。
で、肝心のモデルのデキですが、ルーフ上の黄色と青メタの境界や、リアフェンダー前端の黄色部分がデカール処理で、その境目がちょっと気になりますが、それ以外は特に問題無し。カッコイイです。コレ作ったメーカー、どうして自社ブランドで販売しないんでしょう?WTCCを観ている人なら、(5ドアハッチバックのクセに)エラく速いレオンの活躍は充分知ってるでしょうし、発売されたら欲しがる人とっても多いと思うんですけどねぇ・・・。