AM-ML 関東秋期 Off-Line Meeting
〜 日産座間記念車車庫見学会 〜

 続いて、今まで紹介したレーシングカーの向かいの列に保管されていた車輛です。
この列にはプリンス時代からの往年の市販車が並べられていました。
手前の青い車輛が昭和12年のダットサン16型セダン。722cc、16馬力の7型エンジンを搭載した車輛です。その隣のブラウンのはこの座間記念庫の中で最も古い、昭和8年の車輛、ダットサン12型フェートンです。
 で、その横に止まっていた緑の車輛が、ダットサン15型ロードスター。昭和11年に発表されたモデルで、このロードスターの発売により、ダットサンの車はセダン、フェートン、ロードスター、クーペの4モデル展開になりました。
 この当時のダットサンの価格は何と1,650円!!「この値段で買えるなら、今買って帰りますよ?」と無謀な事をスタッフに話す人まで現れて・・・(笑)。当時のかけそばの値段が10銭、タバコ(ゴールデンバット)が1箱8銭ってことなので、ざっと計算すると今の価格で最低でも300万円以上ってことになります。
運転席を覗けば、この頃はまだABCペダルの内、ブレーキが最も右側、アクセルが真ん中となっていますし、方向指示器も昔ながらの窓枠についてるやつだし、時代を感じますねぇ・・・。


 続いてご紹介するのは、昭和30年に発売されたダットサン・セダン、110型。
戦後初めて、全く新しく設計された車輛で、860ccの直4エンジンを搭載し、24psを発揮しました。
 こちらは、昭和28年に発売されたダットサン・デラックスセダン(DB-5型)。デラックスセダンは流面的でアメ車っぽいのボディデザインが特徴的な車でした。
 こちらはダットサン210型の桜号。富士号と共に'68年の豪州ラリーに出場してAクラス4位となった車輛です。ちなみにドライバーは三縄、大家組。
 で、こちらがクラス優勝(総合25位)を達成した富士号。210にはストーン・エンジンと言われる新開発の988cc、OHVエンジンが搭載されており、34psを誇りました。ドライバーは難波/奥山組。難波さんは先日のモータースポーツ・ジャパンでお見掛けする機会がありました。
 この車輛はオースチンA50 ケンブリッジサルーンという昭和34年のモデル。日産は戦後、イギリスのオースチンと技術提携を行い、A40サマーセットサルーンのノックダウン生産(イギリスからパーツを取り寄せて、国内で組み立てる)を行いました。その関係で、この記念庫にもオースチンの車輛が展示されているのです。
 このA50は、高松宮様が愛用された実車で、1,489cc、57psの1H型直4、OHVエンジンを搭載していました。
 こちらがそのノックダウン生産を開始した当初の車輛、A40サマーセットサルーンです。下の車輛はその初年度(昭和28年)の車輛です。
こちらは最初に紹介したオースチンと同じ、A50ケンブリッジサルーンです。昭和27年に締結されたオースチンとのノックダウン生産契約でしたが、この頃になるとパーツを国内で製造することができるようになり、昭和31年夏には全て国産のパーツを使うことができるようになりました。
 下の車輛は、昭和34年12月28日製造の最終オフライン車輛。
 ここでオースチンとはお別れして、再びダットサンの車輛へ。これは昭和34年のダットサンセダン1000(211型)です。前モデルの210型との違いは、ラジエターグリルのデザインやウィンカーランプの意匠等、色々ありますが、何と言っても豪州ラリーの経験がフィードバックされて走行性能が大幅にアップされたのが大きいようです。この211型が後年、ブルーバード(ダットサン310型)のベースになります。
 で、上の211型をベースに310型、いわゆるブルーバードが昭和34年に登場するわけですが、当初4人乗りだったものを、後部座席を拡大して5人乗り変更。さらに翌年には、エンジンの出力がアップした311型がデビューします。その車が下のブルーバード1200デラックス(P311型)。
 その311型ブルーバードは、この座間記念庫には何種類かの「変わり種」が置いてあります。まずこちらは、全国の県知事のサインが入った車輛で、日本一周キャンペーンに使用されたものです。
 そしてこちらは同じく全国一周キャンペーンを行った車輛で、上の県知事のサインと同じように、全国の県花が書かれています。
 こちらの「耳なし芳一」状態のブルーバード1300(PL411)は、メキシコ日産製。'68年のメキシコオリンピックで公式車として日本選手団に提供された車輛で、ボディ全体に日本人選手団がサインを入れたものです。
 ここで突然年代が戻って、こちらはダットサン16型。一番最初に出てきた(ビニール被ってる)青い車輛と同じだと思うのですが、でも何だか屋根の形状が妙に流面型です。もしかしたら他の車輛かも。
 で、こちらも実は良く分からない車輛。たぶんダットサン15型のトラックだと思います。
 一方、こちらの車輛はグリル中央のラインが細いので、上の車輛よりももう少しだけ新しい車輛だと思うのですが・・・。
 昭和38年、ブルーバード(410型)が発売されますが、その翌年にはスポーツモデルのSS(スポーツ・セダン)が登場します。下の写真はそのSSがマイナーチェンジして411型となり、排気量1,300ccのJ型エンジンを搭載したブルーバード1300SS。後にサファリラリーに参戦して一躍有名なマシンになります。
 このページ最後の車輛は、たま貨物車。ナンバープレートには「たま電気貨物車」の名前が入ってますが、この個体自体は電気自動車ではなくガソリン車のようです(当時は電気自動車とガソリン車の両方が発売されていました)。ちなみに「たま」ってのはプリンスの前身である東京電気自動車のブランド名です。