Tire, Base and Washers
〜 タイヤと台座を守ること 〜

 サイト内のミニカーの写真を、今までの「白ベース、台座+ミニカー」から、「カーボン調ベース、ミニカーのみ」という様に変更しました。写真を撮り直す為、全てのミニカーを台座から外したんですが、その際、兼ねてから気になっていたタイヤと台座の接点部分を全てチェックしました。
 石油製品同士の台座とタイヤは、長年の接触により化学反応を起こしてしまう事があるのです。生産時期、メーカー、材質、ネジの締め付け具合によって、症状は様々ですが、

1.接触部分の台座に油分が滲みる
2.接点部分のタイヤにフラットスポットができる
3.台座が溶ける
4.タイヤが溶ける

といった感じ。
 いずれにしても良い事は何も無いので、なるべく早い対策が必要です。要は、タイヤと台座が接触しないようにすれば良い訳で、例えばネジをちょっと緩めて、タイヤと台座の間に紙を挟んだりする事でも対策できそうですが、今回僕は、台座とミニカーの間にワッシャを挟む事によって、ミニカー自体を台座から浮かせて固定する事にしました。

 使用するのは、ホームセンターに売っているワッシャ。サイズは内径×外径×厚さが、3×8×0.5mmのもの。ホームセンターで売ってる一番小さいものでした。ちなみにお値段は2円/個。これを1台辺り2〜6個程使用します。ほとんどの車輛は1台辺り2個程で対応できますが、車高の高いラリー車では、5〜6個使わなければいけない場合があります。
 場合によっては、左のようなジュラコン製のスペーサーを使用する事も可能です。厚さが5mmですので、ちょうど上のワッシャの10個分に相当します。流石にこれだと厚すぎるので、途中でカットして使用します。ちなみにお値段は9個入りで150円程。これもホームセンターに売ってます。
 コレクターの方ならご存知の通り、ミニカーの台座デザインってのは各社バラバラで、全く整合性がありません。従って、今回の作業内容もメーカーによって、いくつかのパターンに分けることができます。

 左の台座はエブロのもので、新旧3種類の台座を見たものですが、エブロの台座は、どれも最初からミニカーのタイヤが台座に接触しないように配慮されています。こういう発想は明らかに日本的。他のメーカーにも見習って欲しい部分です。

 同じ日本のメーカーでも、エムテックのモノは見るも無惨。これは、'99年のJGTCに参戦していたXanavi ARTA SILVIAで、僕が初めて購入した記念すべき1台目のミニカーなんですが・・・
 まるでシーリングスタンプ(封鑞)みたいに、ベットリと・・・(涙)タイヤが溶けてるのか、台座が溶けてるのか、もう、良く分かりません(滝涙)。
 意外だったのは、スパークモデルの台座。木製台座なので、大丈夫だろうと思ってたんですが、台座の塗料に反応しちゃったんでしょうか?油分が浮いているモデルも結構ありますし、モノによっては、このように溶けかけているのもありました。
 これは、上の台座に付いていた'97年のLotus Elise GT1のモデルです。スパークモデル製のモノは全体的にネジの締め付けがキツ過ぎるものが多く、それが原因で、タイヤにフラットスポットができているものもあります。上の台座がああなってしまった原因も、おそらくネジの締め付け過ぎだと思います。
 続いてミニチャンプスのモデルをいくつか。
最近のレーシングカー(スポーツカー)は、ほとんどがフラットボトムなので、ワッシャを挟むのも簡単。
 ネジにワッシャを2つ通せば、ほとんど全ての車輛のタイヤが台座から離れます。
 hpiのインプレッサが発売された時、某雑誌のインタビューでhpiの方が「シャシーの裏も結構作り込んでます!」的な発言をされていたので、てっきり他のメーカーのマシンはあまり作り込んでないのかと思ったら、今回見てみると結構頑張ってるんですよねぇ。そうすると、それらのパーツに干渉してしまい、ワッシャを取り付けることができないケースが出てきます。
 '99年のDODGE VIPER GTS-Rの場合は、ネジにワッシャを通すとパーツに干渉してしまう為、ネジは使わずに、前後の軸に前側1つ、後ろ側2つのワッシャを取り付けました。
 
 こちらは'91年、旧DTMのAUDI V8。やはりワッシャはネジに通さず、前後の軸にそれぞれ2個ずつ取り付けてます。
 
 ラリー車、特にグラベルラリーのマシンは車高が高いので、これまた苦労します。これは'91年のサファリラリーに出場したPORSCHE 911 SCですが、この場合はジュラコンのスペーサーを使いました。長さ5mmのモノをそのまま使えれば良いのですが、そうするとミニチャンプスのネジの長さが足りなくなるので、スペーサーをカットして使用します。
 ラリー車と言えば、こんな風に、台座にクッキリとタイヤの溝が残っているものもありました。スリックタイヤじゃあ、こうはいきません(笑)。ちなみにコレは'00年のSEAT CORDOBA。
 このモデルの場合、やはりパーツが干渉してしまい、上手くワッシャを取り付けることができませんでした。そんな時は、最後の手段として、ネジを若干緩めて、タイヤと台座の間にワッシャを挟みます。
 これはユニバーサル・ホビー(イーグル・レーシング)製で、'97のJGTCに参戦したチーム・タイサンのダッヂ・バイパーなんですが、このメーカーの台座も凄く特徴的な構造で、シャシー裏の凸部を、台座の凹部に嵌め込んだ上で、ネジ留めするという方式。これだとワッシャを噛ますことができないので、上のコルドバと同様に、タイヤと台座の間にワッシャを挟んで対応しました。
 変わってる台座と言えば、京商。右のLANCIA RALLY 037なんかは2カ所のネジ止めで、両方に2枚のワッシャを入れれば良いだけなので、かなりマシなんですが・・・
 240Zでは、ネジ穴がモデルの対角線2カ所になってます。左サイドシルの方は平になってるので、ワッシャが咬ませられるんですが、右フロント側は、アンダーパネルが邪魔でワッシャを咬ますことができません。エキゾースト系を避ける為に、このような苦肉の策を取ったのでしょうが、これはちょっと辛いです。
 幸いな事に、左サイドシル側に2枚のワッシャを挟んだ状態でも、4輪が宙に浮いて、バランスを保って固定されたのですが、これでは力学的にちょっと不安。
 結局、念の為タイヤと台座の間にもワッシャを挟みました。
 とまぁ、こんな具合で全てのモデルにワッシャを噛ましました。今までミニカーを台座から外した事が無かった訳ではないので、このように台座やタイヤが痛んでしまっている事は知ってましたが、今回改めてその酷さを痛感しました。
 日本人として、エブロの台座のデキの良さは、素直に誇りだと思いますし、反対に、業界を引っ張るミニチャンプスには対応を考えて欲しい所。作る人も、集める人も、やっぱりミニカー好きが多いハズですから、大切なモデル達を守る為、是非ご対応を!!